クルマがあれば、休みの日はどこかへ出かけたくなる。家族で乗ればさながら動く家になるし、時には独り占めするのもいい。みんなで愛情と感謝をもって接すれば、クルマはもっと応えてくれるはず。そして次第に、ファミリーカーは家族にとってかけがえのない存在になる。そんな家族とクルマ10組の週末をのぞいてみた。
Mercedes-Benz 190E|片貝 俊さん/スタイリスト
あきらめきれず、3年越しの思いで
“小ベンツ”を家族のクルマに
スタイリストは大量の衣類を運ぶ。ゆえに新旧を問わず、SUVやステーションワゴン派が多く、ファミリーカーとしても便利だ。だが、片貝さんは「クルマは小さいほうが自分に合う」とこだわってきた。そんな彼が数年前から惹かれていたのが、バブル期に一世を風靡したメルセデス・ベンツのコンパクトセダン「190E(W201)」。3年前のUOMOでは一緒に専門店も取材した。が…。
「やっぱり故障が心配で、フォルクスワーゲンのゴルフⅣを買いました。でもやっぱりあきらめきれなかった」
そして’24年3月、念願かなって沖縄県で出品されていた走行5万キロの個体を105万円で購入。こまめな整備記録や予備部品など、前オーナーが大切にしてきたことがうかがえる一台だ。
「今まで乗ってきたクルマと比べたら、おばあちゃんだと思って接してます(笑)。家族で遠出は不安なので、そのときはゴルフⅣに乗ることが多いです」
片貝家は、4歳と1歳の子どもがいる4人家族。週末はみんなで買い物に行くことも多く、倉庫型店舗で雑貨などを見ることも。190Eは見かけによらず、ベビーカーや買った荷物がすんなり入る。合理的で丈夫に造られた、頼りになるネオクラセダンなのだ。
年式 :1990年
購入後の走行距離:約5万キロで購入し、現在5.6万キロ
お気に入りのポイント:小柄ながら質実剛健さを感じる建てつけと、シルバーのボディカラー
今まで経験した大きなトラブル:乗りだし整備で消耗品など交換して計60万円ほど。助手席のシートベルトの交換に8万円は正直痛かった
ほかの目的での使い方:仕事以外では家族で公園や水族館へ