クルマがあれば、休みの日はどこかへ出かけたくなる。家族で乗ればさながら動く家になるし、時には独り占めするのもいい。みんなで愛情と感謝をもって接すれば、クルマはもっと応えてくれるはず。そして次第に、ファミリーカーは家族にとってかけがえのない存在になる。そんな家族とクルマ10組の週末をのぞいてみた。
Subaru Levorg Layback|松岡良平さん/アパレル関係
「父のグレーのクルマ」は週末を冒険に変える
スバルの人気車種、レヴォーグをベースにクロスオーバー化し、2023年にデビューしたレヴォーグ レイバック。スポーティなルックスと悪路走破性、そして先進技術を搭載した高い安全性が持ち味だ。アパレル関連の企業に勤める松岡さんは、都会的なグレーのカラーリングに惹かれて新車でオーダーした。
「仕事でスバルの本社ビルに通う機会があって、アステロイドグレーのレイバックが展示されていたんです。当時乗っていたルノー・カングーに似た色味だったからか、前を通るたびに気になってしまって。『グレーはパパのクルマ!』と子どもたちから親しまれていたカングーでしたが、このレイバックならばまた気に入ってもらえそうだと思ったんです。そうして新たにクルマを購入する意思が固まりました」
かくして、カングーからレイバックに乗り換えた松岡さん。商用車ベースのカングーとは異なる快適さに、出た本音は「もう戻れない」だった。
「大前提としてカングーは本当にいいクルマでした。キャンプやバーベキューなど、家族との思い出もたくさんあります。しかし、キーレスはないし、エアコンも時にききにくく、商用車ベースなので後部座席がほぼ直角で疲れやすかった。そういう細かなストレスがあったんだと、乗り換えてから気がつきました(笑)。レイバックの気持ちのいい加速、安定した姿勢でゆったり寛げるシート、標準装備の「アイサイトX」(高度運転支援システム)など、ここまで快適なのかと驚きましたね。不便も愛することを十二分に理解したうえで、もうしばらくはそうしたクルマに戻れる気がしません」
自転車を趣味にする松岡さんは、オフロードコースで行われる競技、シクロクロスにも参戦している。そのためレイバックのリアには、自転車を積載するためのサイクルキャリアを装着。週末に出かけた先で、子どもと一緒に軽くツーリングをする。
「ここ檜原村には、自転車で一人走りに来ることもあれば、今日のように家族揃ってクルマで来ることも。子どもたちにも自然と触れ合ってもらいたくて、いつもは長女の自転車も一緒に積んでいます。未舗装路も走るので、帰る頃には自転車が泥だらけ。その点でも外づけキャリアは優秀なんです。駐車時は慣れがいりますが、出先での選択肢が増えるのがいいですね」
自転車にまだ乗れない息子とは、意外な遊びをしている。
「タミヤのラジコンも大好きで、組み立てて改造しています。最近のお気に入りはポルシェ930とノバフォックス。パワーがあるので都内の公園よりも人が少ないところが安全に楽しめます」
自転車にラジコン、少年のような遊びが好きな松岡さん。子どもたちとの楽しい思い出づくりのためにも、クルマは欠かせない存在だ。
「都内で暮らしていると、自然と触れ合う機会はどうしても減ってしまいます。だけどクルマを小一時間走らせれば、檜原村のように自然豊かなエリアにアクセスすることができます。そういう場所で自転車遊びやキャンプなど、アウトドアな体験をさせてあげることができたら、たった2日間の週末も、子どもたちにとっては冒険になると思うんです。そんなかけがえのない時間を、家族とこのレイバックとともに過ごしていけたらうれしいですね」
自転車を趣味にする松岡さんのレイバック。リアにはヒッチメンバーを装着し、そこに2台分のサイクルキャリアを搭載する。出かけた先でも、自分の愛車でツーリングを楽しめる。
購入年 :2023年
購入後の走行距離:新車で購入し、現在3500キロ
お気に入りのポイント:以前乗っていたルノー・カングーの色に近いアステロイドグレー・パール。優しくスポーティな乗り味
ほかの目的での使い方:子どもの送迎など
「遊びに行った先で子どもと触れ合う時間を、何よりも大切にしていきたいです」。
サイクルキャリアを傾ければ、自転車を積んだままラゲッジスペースにアクセスが可能。ラジコンやアウトドアギアなど、多趣味な松岡さんの個性が詰まっている。
「明るくも暗くもない、絶妙なグレーのカラーリングがお気に入り。自然の中でも街中でも違和感なく溶け込んでくれます」。
操作性に優れたインパネまわり。大画面のモニターは駐車時にも活躍する。
シートはオプションのレザーパッケージに。高級感が加速する。
「比較的静かなエンジン音、安定感のある乗り心地のおかげか、ドライブしていると子どもは熟睡することも」。
ワーケーションスポットだけでなく、宿泊施設としても人気のVillage Hinohara。ここを拠点に、自然を楽しむことができる。
松岡さんの以前の愛車、ルノー・カングー。この頃からリアにヒッチメンバーをつけていたという。「かれこれ5年ほど所有したいいクルマでした」。
「どんな疲れも吹き飛ぶ景色を、自転車でたくさん見てきました」。
山で練習する松岡さん。「大人の趣味は本気でやってこそ。いつかは子どもと一緒に、なんて最高ですね」。
週末がもっと楽しくなる、こだわりの小物たち
「一人で練習をするときはペダルを引く力も必要」とビンディングシューズが欠かせない。
ヘルメットはツーリングでも家族でかぶる。
「幼少期から憧れているポルシェ911。レース仕様の復刻モデルを購入できました。スバルとは水平対向エンジンという共通点が(笑)」。
1980年代に流行したバギーラジコンの復刻。「夜にはこれを眺めながらお酒が飲めます」。
ラジコン専用のプロポ。チャンネル設定ができ、複数台のコントロールができる。