2025.03.09
最終更新日:2025.03.09

【おしゃれな大人のクルマ選び】ファミリーでもジムニーをあきらめなくていい! 5ドアの「ジムニーノマド」に受注が殺到している理由

ジムニーノマド

1月末に国内投入が発表された、スズキ・ジムニーの5ドアモデル「ジムニーノマド」。4月3日の発売を目指すなか、発表から4日で約5万台もの注文が入り、早くも受注停止状態に。5ドアモデルは2023年からインド工場で生産されており、グローバルモデルとして販売。今回の日本市場投入は、なんと101か国目となる。

1972年に登場したパネルバンのLJ20型
1972年に登場したバンタイプのLJ20型。現行のジムニーシリーズは、初代を彷彿とさせる武骨さと愛嬌が混じった意匠であることがわかる。

初代ジムニーは1970年に登場。これまで199の国と地域で約350万台が販売されてきた。優れた悪路走破性がハンターや林業業者から高い評価を受けていることは当然だか、特に現行モデルは、機能性を重視したデザインが世界的に好評を得ている。この愛らしいルックスとコンパクトなサイズ、そしてカスタムなどの魅力が、多くのシティユース層からも人気を集めている。しかしこれまで、「5ドアがあれば我が家でも買うのに…」というファミリーの願いは叶っていなかった。今回の注文殺到の内訳は不明だが、UOMO世代をはじめとするファミリー層が多くを占めていると考えられる。「現に5ドアを望む声は、日本だけでなく世界中であがっていました」とスズキの関係者は話す。また、現行モデルが5ドア化しやすいクラシカルな機能的デザインであることも、実現に大きく関係しているだろう。

ジムニーノマド 2

日本仕様車には仏語で遊牧民を意味する「ノマド」という名前が与えられた。これは、かつてスズキから販売されていたSUV、エスクードの5ドアモデルに採用された名前でもある。「沢山の荷物を収容できて、もっと遠くへ、もっと自由に、移動の可能性を広げてくれる」。そんな時間と場所にとらわれない、遊牧民のようなクルマという思いが込められている。

後席スペース

5ドア化にあたって全長は340mm伸ばされ、快適に座れる後席スペースを確保。乗り降りのしやすさや、長時間乗車した際の快適性にもこだわって設計された。後席はヒップポイントが高く前方視界もよく、一段階ではあるがシートリクライニング機能もある。実際に177cmある私が座った場合、広々快適とまではいかないが、窮屈に感じることはなかった。

視認性に優れたメーター類
視認性に優れたメーター類。インストゥルメントパネルのスイッチ類は、グローブを着けた状態でも操作がしやすいように大きく作られている。

そしてジムニーノマドは快適性も向上している。4速AT車には長距離ドライブで疲労を軽減してくれるACCが備わり、衝突被害軽減ブレーキや後退時ブレーキサポート、後方誤発信抑制機能などの安全装備も加わっている。また、サスペンションは乗り心地重視の味付けにしつつも、タフな悪路走破性能を両立。全車パートタイム4WDで、最低地上高はシエラと同じく210mm。昨今のファッション指向のSUVとは比較にならない性能を有している。

ジムニーノマド ネイビー
ジムニーノマドには、ネイビー(セレスティアルブルーパールメタリック)やアイボリー(シフォンアイボリーメタリック)などの新色が用意される。山中で目立つ蛍光イエローのようなボディカラーもいいが、より都会的な印象で乗れるのは嬉しい。

気になる価格は、5速MT車で265万1000円、4速AT車で275万円とリーズナブル。1.5Lの4気筒エンジンをはじめ、基本的なメカニズムは現行ジムニーシエラと同じだ。正直いってここまでのオフロード性能は街乗りで必要ないし、快適に移動するならば他のSUVの方がオススメだ。しかし、現行ジムニーシリーズは、このデザインが高く評価されている。ダイバーズウォッチやミリタリージャケットをファッションアイテムとして愛用するような高揚感。5ドア化によって利便性が高くなったジムニーノマドは、これまで以上に多くのファミリー層に、ファッションアイテムとして勧められるモデルになったのだ。

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