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2024.01.09
最終更新日:2024.03.08

【We Love Volkswagen! Part.2】ID.4に2週間乗ってみた。はじめてだらけのEV生活日記

電気自動車(=EV)の新基準と注目されるID.4を、UOMO世代の編集者がガチンコでインプレッション。気になるEVならではの使い勝手やクセはいかに?

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試乗したのは…

江部寿貴さん 編集者プロフィール画像
江部寿貴さん 編集者
いくつかのメンズファッション&ライフスタイル誌に携わり、2023年暑すぎた夏に独立。instagram @ebe_toshiki

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「ピープルズカー」。世界中の人々に愛されるクルマをつくり続けていたフォルクスワーゲンが専用設計でつくる“本気”のEV。そのコンセプトと性能の評価が高く、2023-2024 日本カー・オブ・ザ・イヤーの10ベストカーにも選出された。

Intro

果たしてEVは本当に「美味い」のか。

 「クルマを運転することこそが大人の証しだ」。そう思ってやまなかった18歳のときに運転免許を取得して約30年。ステーションワゴンにセダン、ハッチバック、全長5mオーバーのSUVなど、思い返せば10台以上のクルマを脈絡なく選んできた。そんな雑食カーライフを送る僕は現在、4人家族(妻と思春期男子2名、そして僕)には窮屈な某2010年式2ドアハッチバックを所有。車格はコンパクトなCセグだが、排気量2.5ℓでお世辞にも燃費がよくないハイオク指定エンジンを搭載。高騰するガソリン代に白目を剝く日々を送り、自動車税納付の便りを恐れ、来夏は車検切れというタイミングで、フォルクスワーゲンが電気自動車専用に開発した「MEB=Modular electric drive matrix」採用で日本初上陸のフル電動SUV、ID.4で「2週間EV生活」を送ることに。これは何かの啓示か? これまでEVを試乗したことはあったがいずれも数時間程度。いわばスーパー試食コーナーでひと口食材を味わう感覚。はたしてEVは本当に美味いのか。

「燃費ならぬ電費のバランスは?」
「長距離を走れないのでは?」
「充電はめんどくさくないか?」
「そもそもクルマとしての性能はどうなの?」
といったEVならでは、かつ“ひと口試乗”ではわからない点を明らかにできたらと思う。そもそも自宅にEV充電器ないけれど、大丈夫なの?


11月2日(Thu)

ID.4が我が家にやってきた

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 スーーーーーーーーーッ。「な、なんだ、この気持ちいい加速は」。ID.4を運転したファーストインプレッションだ。未来的なインテリアの車内に乗り込み、正面インパネ、右側に一体化された「ドライブモードセレクター」をDモードに入れてアクセルを踏んで走り出して味わう陶酔感。シルキー? オイリー? ナイス&スムース? キング・オブ・ポップMJのムーンウォークかジャミロクワイの「ヴァーチャル・インサニティ」みたいな感覚。これまで所有したどのクルマにもない発進時の静かで摩擦抵抗がない滑らかなフィーリングと加速のよさ。そして、何度かの試乗会で体験したEV独特な減速時の回生ブレーキで身体が持っていかれるイヤな感覚はなく、従来のエンジン車と同じように制動してくれる点に感心。

 EVならではの気持ちよさと従来のクルマと同じようなドライブフィールとの融合がID.4の「美味い」ポイントなのだろう。何度もストップ&ゴーの気持ちよさを味わいたくて信号停車が待ち遠しくなるなんて。渋滞しがちな都会の幹線道路が楽しい。


11月3日(Fri)

サーフィンをしに千葉県一宮へ

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 今日から3連休。ID.4で海へ。僕はサーフィンが趣味で週に1〜2回、自宅から片道約75㎞にあるサーフタウン千葉・一宮エリアに通っている。冬は雪山を滑りに行くこともあるし、仕事柄遠方ロケがあって、子供の送迎など日常でクルマを使うことも多く、年間走行距離は2万㎞超。そんな僕がクルマに求める要素は①サーフボードなど、長尺物をはじめとする遊びのギアをたくさん積めるスペースが欲しい。が、都市部で持て余す車格はNG。②長距離運転で疲れない。過去、ヤングタイマーの某人気クロカン軽自動車を所有したが、高速走行が不安定で目的地に到着するころには疲労困憊。即手放した苦い経験アリ。③いよいよ燃費も気にしたい。これまで目をギュッと瞑っていたが、昨今のガソリン代は高過ぎで……。

 今回試乗したID.4は上位モデルの「プロ ローンチエディション」で、電池容量は77kWh、航続距離は561㎞。つまり1kWhあたりの走行距離が約7.2㎞となる。これは内燃機関車の燃料消費量とどう違うのか? そもそも電気代だって高騰している。ID.4の燃費ならぬ電費はいかに? なんてことを考えながら連休初日、充電量86%の状態で出発。一般道の加速の気持ちよさに加えて、高速道路走行の安定感が申し分ないことを実感。モーター音もすこぶる静かで風切り音も小さい。そして総出力450Wの「フォルクスワーゲンサウンドシステム」の音響が抜群。自宅で肩身の狭いラジオ党の僕にとってID.4は最高のリスニングスペースになりそう。ちなみに、本企画の予習で厳しい目を持つモータージャーナリストたちのID.4試乗記を読んだ際、高速安定性やノイズへの指摘がいくつかあった。けれど一般ユーザーの僕には気づけないレベル(笑)。むしろ高速道路を走行中に「やっぱりドイツ車は安定してるな〜」と思う始末。そんなこんなで、波もよく2日連続で海と自宅を往復し、加えて自宅界隈での用事で30㎞ほど走行。トータル330㎞を走り電池残量は14%。電費が約6㎞/kWhという結果に。


11月4日(Sat)

アプリでスポットを探してはじめての充電

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 連休最終日。早くも本企画のハイライト(⁉)初充電の時がやってきた。充電に関するあれこれは深掘りするとキリがなさそうなので割愛するが、充電は大きく分けて「急速充電」と自宅に設置する充電器などの「普通充電」の2種があり、急速充電器規格はCHAdeMO(チャデモ)とおぼえておけば問題なさそう。我が家があるのは、マンガ『スペアタウン』の清野とおる先生に取材されたい昭和の香りがふわっと残る東京下町。タワマンもセレクトショップもないエリアだから、EV充電環境なんて……。恐る恐る急速充電スポットを調べたら、半径3㎞圏内に10軒以上も存在している。なんだか拍子抜け。近所のガソリンスタンドの数よりも多いのだ。そうした情報は、EV向けスマートフォン用アプリやwebコミュニティサイトから取得可能。フォルクスワーゲンは全国250拠点の正規販売店のうち180箇所にCHAdeMO規格の充電器を設置していて、僕の自宅から最も近い急速充電スポットもフォルクスワーゲン販売店だった。また、フォルクスワーゲンはアウディ、ポルシェとアライアンスを組んだCHAdeMO規格の急速充電器ネットワークを統合した独自の充電サービス「PCA=Premium Charging Alliance」を展開。ユーザー専用アプリで充電環境や設定を管理できる仕組みだ。そして現在ID.4を購入すると最大12カ月間、利用時間の上限なく無料で利用できる特典が付いてくるとのこと。過走行族の僕にとっては、これはたまらんです。

 というわけで、初充電を自宅最寄りのフォルクスワーゲン販売店で。パーキングに設置された充電器はPCAユーザー専用。コネクタを車両に接続して、充電器モニタ付近に表示されたQR コードを専用アプリで読み取り充電開始。たった36分の充電で電池残量は13%から70%に。ラジオに耳を傾けつつSNSチェックしてたら、あっという間だ。連休最終日の昼過ぎにクルマを充電。なんか新しい時間の使い方だなぁ、としみじみ思うのだった。そして妻からのリクエストで夕飯食材の買い出しがてらID.4を出動させて追い充電。満タン(って言うのかな?)にしたくて待機していたら「まだ帰ってこないの?」とLINEが。だよね。近所での買い物中に「ながら充電」ができたらいいよな。茶でも飲みながら(クスクス)。って思っていたらCHAdeMOは「充電中にお茶でも」という意味も込められたネーミングだそうだ。


11月5日(Sun)

高速道路を走ると電費は悪くなる!?

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 フリークライマーの撮影立ち会いで、日本のヨセミテといわれる長野県のクライミングスポット小川山を目指しGoogle Mapsが示す片道215㎞、3時間31分の道のりを出発。電池残量は96%、航続距離は442㎞を表示している。余裕すね。数値だけ見たらラウンドトリップもできそう。そんな目論見で、自宅から首都高で東京を西へ横断し中央フリーウェイへ。右手に競馬場を見ながらスイスイ走り、ちょうど100㎞を超えた大月JCTあたりを通過して、ドライバーインフォメーションディスプレイに目を配ると、ん?なんだか充電の減りが早い? 気のせいか? 長坂ICを下車して一般道を約1時間走り目的地に到着。電池残量38%。想像以上に電池を消費した印象だ。まあ、帰路で軽く充電すれば十分だと思いつつ、土地勘と距離感がない場所で妙な焦燥感に襲われる。アプリでスポットを調べると高速道路のパーキングエリアまで急速充電器はナシ。一般道の山道を戻っているうちに充電が激減してパーキングエリアにたどり着けなかったらどうしよう、とネガティブマインドに。結果はザ・取り越し苦労で高速道路入り口までわずか4%しか消費せず、目的地の双葉サービスエリア到着時には28%の電池残量が。

 トイレ休憩とメールチェックなどで充電待機。ちなみに双葉サービスエリア(上り)には充電設備の目の前にドッグランが。旅をしながら愛犬と充電休憩なんて素敵だなーと妄想しつつ残量87%まで満たして充電完了。ここから回生ブレーキが効くBモードと同一車線内全車速運転支援システム「Travel Assist」を使い、のんびり走行で家路へ。途中、都内で部活帰りの中2の長男を迎えて帰宅。電池残量なんと57%。カタログ値を上回る8.2㎞/kWhの高電費を記録した。

 ガソリン車はストップ&ゴーが多いと燃費が悪くなり、高速走行で燃費がよくなる印象だったけれど、EVはどうやらその逆の模様。加えて、当たり前だが下り坂を走っていると電費が抜群にいいようだ。


11月7日(Tue)

夜に見つけた充電器がまるでダフト・パンク

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 朝から夕方まで都内をこまごま移動。全長4585㎜、全幅1850㎜と見た目以上にコンパクトサイズのID.4は、都心部の移動や駐車事情にも十分対応してくれて不便さはほぼゼロ。全高1640㎜で、1550㎜制限の立体駐車場には入らないけれど、背の高いSUVだから仕方がない。それにしても街中での軽快なストップ&ゴーが楽しい。帰宅途中にPCAを利用して国道沿いのアウディ販売店に立ち寄って充電。その設備がダフト・パンク風の電飾で圧倒される。すでに営業終了していて灯りがない敷地内で発見しやすいが、景観的にどうなんだろ。

 PCAは通常1分単位で課金される仕組みで、150kWhの急速充電が200円/分、90kWhなら120円/分(基本料金1800円を支払うと割安になる月額会員プランもあり)。アプリ上にログが残る仕組みだ。ちなみに、この日は90kWhのほうで22分29秒、25.9kWhを充電。料金は2760円。それが、今なら1年間無料。ご参考までに。


11/8 Wed

質のいいインテリアと広くて静かな車内空間

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 電車通学する長男を乗り換え駅まで送りつつ、朝から都内で打ち合わせ数件と展示会巡りへ。通勤時間帯の渋滞でもID.4移動が楽しいと思える理由は、走行性能だけでなくインテリアにもある。まず開放感が素晴らしい。調べたら、同クラスのSUVよりも広い室内空間で、EVならではの小さなモーターとバッテリーを床下に置けることが、その理由とのこと。床の中央部分がフラットになっているのもポイント。後部座席3人乗車時のセンターが、脚の置き場に困るアレがなくなります。インパネ周りもすっきりと視界が開けて、車高に対して天井が高く感じられる。上位クラスのプロは開放感がある「パノラマガラスルーフ」仕様に。ほぼ全面に貼られたガラス自体が開閉するわけではないけれど、空との一体感が味わえて最高だ。真夏はちょっと暑そうだけれど。

 そして内装もエラい。美しいウォールナット色のダッシュボードとシートのサイド部分は、スニーカーやバッグでもよく見るようになったヴィーガンレザーを使用。シート座面はラグジュアリーカーのシートやアパレルでも重宝される人工スエードを。こうしたエシカルなポイントへの共感が、現代的かつ都会的なアーリーアダプターなのだと思うな。そんな上質なシートは適度な硬さで座り心地もよく、加えて前席にはマッサージ機能も装備。もうこれは新しい部屋と認定したい。少年時代に触れた児童図書にあった「未来のクルマ」は、自動運転する住居みたいな姿だったが、それもあとわずかで登場する時代になりそうだとID.4に乗って思った。


11月10日(Fri)

はじめて電池残量ギリギリの危機!

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 初のEVライフにも慣れてきて、電池の減り具合が少しずつ摑めてきた。73%の電池残量で、昨日は街中を巡り充電設備に立ち寄らず帰宅。今日は10時30分のオンライン会議前にさくっとサーフィンへ。海から上がり移動距離90㎞の都内シェアオフィスへ向かう前に、事前に調べたコンビニの急速充電器で15分ほど充電すれば問題ないだろう。そう高を括っていたら事件勃発。高出力充電器の入れ替え工事中との貼り紙が。「え、マジ!?」。都内まで戻って、午後の移動がこなせるか微妙な電池残量22%。他の充電設備を探すもルート上で発見できず……。電池残量20%を切ると発せられる警告音を初体験して手に汗を握りながら、ルート迂回して日産自動車の販売店へ。僕が小心者だからか、遠距離走行で電池残量30%を切るとものすごく心細くなる。それはエンジン車でも同様なのだが、電池残量と減り方、充電設備の土地勘、充電時間を考慮した行動計画、そしてトラブルシュートなど、EV環境への「慣れ」がもっと必要だ。日産にて他メーカーのクルマでの充電来店でも快く受け入れてくれたことに、申し訳なさと気まずさを感じたのも慣れない証拠なんすかね。

 とにかく無事に充電ができて、その間にオンライン会議を車内で済ませられたから結果オーライ。ちなみにPCA加盟ブランド以外の自動車メーカー販売店、高速道路のPA&SA、商業施設などで充電する際は、充電器の全国ネットワークサービス「eMP(=e-Mobility Power)」を利用することが多そうで、週に1回以上急速充電をする人は会員になるとお得らしい。また、EVを展開する各自動車メーカーもユーザー向けにeMPを利用できる独自のプランを設けているようだ。だいたい月会費が5000円前後で、充電料金が30円/分程度とのこと。


11月13日(Mon)

充電に手こずり思ったこと

 ブランドのレセプション出席時、充電設備がある大型地下駐車場に駐車。普通充電器を使ってみた。結果、30分程度で数%しか充電できず。何の足しにもならないとは言わないけれど……。ホテルやキャンプ場、テーマパークといった長時間滞在する場所ならいいのだろうけれど。現在、急速充電器の設置数は全国で1万台弱。2025年に3万台を目指すとのことだ。この原稿を執筆している最中にアメリカで充電設備主体のドライブインがオープンして話題というニュースがラジオから流れてきたが、まさに公共駐車場や商業施設、ロードサイドの店など、短時間駐車する場所への設置がポイントになりそう。個人的には全国のサーフポイントがある駐車場にズラッと、が希望。

 その後、あのダフト・パンク充電器へ立ち寄る。PCAのアプリを起動させて充電開始となるも通電している気配なし。アプリを再起動してもうまく充電ができず。アプリがバグってる!? 22時を過ぎていたけれど24時間対応のコールセンターに連絡。とても丁寧な対応だったが、今回はすぐに復旧することはできなかった。結局、家の近所の日産自動車販売店へ向かい、メンバーズカードをかざすだけで充電できるeMP急速充電器を利用した。インフラのインターフェースは簡単でユニバーサルなものがいいよな。いずれ緊急時に充電できるEV専用ロードサービスも登場するんだろうな、と深夜の充電待機中にひとり思うのだった。


11月14日(Tue)

親しみのある部分とまだ慣れない部分

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 ID.4との別れが近づいてきたので、思い出作りにもう一度、海へ。思い返せば、僕はサーフィンと出会って間もない21歳のときに初代ゴルフワゴンを買った。車体の色はシルバーで、エンジンは確か1.8ℓ4気筒。ステーションワゴンなのに全長は4.3mほどしかない。現代の乗用車の基準からするとすべてがコンパクトだ。でも助手席を倒せば2.7mを超えるロングボードを積むのに十分な車内空間だった。インパネやスイッチ類はとにかくシンプル。地味だけれど使いやすい。これぞ究極の実用車。ゴルフはそのベンチマークと言われるが、同じフォルクスワーゲンのID.4もEVのそれを目指したのだろう。加速性や静音性といったEVの長所を持たせつつ、乗り味や操作性などのフィーリング、そして想像以上に長距離航行できるなど、従来の“乗用車特性”を色濃く残している気がした。クリープ現象があることや充電口の場所といった細かい点もそうだ。SUVカテゴリーでリリースしたのも、それが現代のスタンダードだからだろう。長さのあるサーフボードも荷物もしっかり積めて最高だ。と、エンジン車からEVへの乗り換えのハードルを低くしてくれるのがID.4の役割なのだ。

 とまどう点といえば、解錠で自動的に電源が起動するのに「スタート」スイッチを毎回探してしまったり、スイッチ類に物理的なものがほとんどなく、ディスプレイ上かタッチスイッチで行う点。特にウインドウ開閉の誤操作が頻発。SF映画さながらの、モニターに触れずに手の動きだけで操るジェスチャーコントロールも。まぁ、それも「慣れ」の問題か。いまだに僕はスマホで誤発信をしているので。これを読んでいるみなさん、試乗時にぜひ予習をしてみてください。


11月15日(Wed)

都内の充電器の数はやはり足りない?

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 返却前日は都内ファイナルクルージング。充電設備がある商業施設などをリサーチで巡り、代官山へ。旧山手通り沿いの名門リストランテあたりの白枠パーキングチケットエリアにあるEV用急速充電器をチェックするのが目的。これは東京都による社会実験で、枠はEV「専用」ではなく「対応」とのことでエンジン車も駐車可能。すでに非EVの先客が駐車していて「充電待ち禁止」の表示があったため、近所をしばらく周回。空枠を確認してから60分駐車のパーキングチケットを購入して充電開始。車体の充電口が充電器の反対側にあるからケーブル接続が少々面倒&走行するクルマ、自転車、Luupなどに注意しなければいけないのが気がかりだ。30分経過後、車内でSNSチェックをしているとドアノック音が。EV乗りのオジサマが充電で訪れた模様。お詫びをして速やかに退散した次第だ。

 社会実験とはいえ、設置台数が1つだと充電渋滞のストレスがありますな。はたして、この道に充電器がずらっと並ぶ時代が来るのだろうか。そして道の向かいにある大型書店駐車場内にある某EV専門メーカーの充電器が設置されたスペースへ。しかしながらCHAdeMO規格でないため充電することができず。残念。とにかくEVの普及はインフラ整備が大きなカギだ。


11/16 Thu

ID.4との2週間最後の日

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 まだまだID.4の走りと先進機能を試したかったが、ここでひとまずオワカレ。充電器が自宅になくても懸念していた不便はなかった。しかし、いわゆる「基礎充電」を自宅で行えて、外出先での充電は補充や緊急用とすれば間違いなく時間的&経済的メリットになるだろう。あと、遠方での電池残量ストレスをなくすためにEV用モバイルバッテリーが欲しくなった(笑)。そして、2週間ぶりにマイカーに乗った感想は「エンジン音うるさい」「振動大きい」「走り出し遅い」だった。もちろん、すべてのエンジン車に当てはまることではないけれど。それをノスタルジックに歓迎するか、それとも過去の遺物と捉えるかは、あなた次第。気候変動問題における「カーボンニュートラル」や「ゼロエミッション」といった文脈で、社会情勢や政治経済問題が絡んでいるけれど、EV vs. エンジン車といった対立の構図ではなく、用途・嗜好に合わせてそれぞれを選択して共存できる時代を迎えてほしいと思った。

 個人的には、趣味&遊び用でMTスポーツカーと、そして今時点で、究極の実用EV最有力候補といえるID.4との2台所有ができたら最高だよな、でもさぁ……。久々にガソリンスタンドに立ち寄り「ハイオク満タン」の金額にとまどいながら、次に乗るクルマへの思いを巡らせるのだった。


フォルクス ワーゲン
カスタマセンター 
TEL:0120-993-199



Illustration:Hisayuki Hiranuma
Photos&Text:Toshiki Ebe

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