2024.08.11

RIVIAN R3|リヴィアンは世界のEVブランドになれるのか?【文化系男子は電気自動車の夢を見るか?Vol.29】

EV

RIVIAN R3

RIVIAN R3
RIVIAN R3 2
RIVIAN R3 3
リヴィアンは今年3月に、ミッドサイズのEVプラットフォームをベースにした「R2」と「R3」(写真)、「R3X」を発表。今回着目しているR3はR2よりも小柄で、特有のフロントフェイスを保ちつつも、直線基調のクラシカルなハッチバックの雰囲気を感じさせる。発売時期は未定だが、近い将来に欧米やアジアで導入される可能性も!?

リヴィアンは世界の
EVブランドになれるのか?

 急速なEVシフトが世界中で始まったかと思いきや、ここ最近はその傾向に陰りが見えてきた報道が目立つような…しかし巷のニュースや情報をなんでも鵜呑みにしてばかりではいけません。この連載では、来るべき未来のモビリティ像を見失わないためにもEVの可能性について、引き続き追求していきましょう。

 今回のテーマは、カリフォルニア発のEVスタートアップとして注目の「RIVIAN(リヴィアン)」。スタートアップというと聞こえはいいですが、まだ市場に存在しないものを提案しているわけなので、ビジネスは常に存続の危機と隣り合わせ。そんな中でも志の高いチームが集まってつくり上げたプロダクトは、既成概念を覆すポテンシャルを秘めています。

 リヴィアンは全米のEV市場にいち早くピックアップトラックを投入し、かのテスラ・サイバートラックよりもデリバリーは随分と早かった。さらに経営難を回避するべく、出資元であるアマゾンから配送トラックを大量受注するなど、地に足のついた戦略もきちんと打ち立てている。

 アウトドアに特化した車両ラインナップということもあって「EV界のパタゴニア」ともいわれるリヴィアン。縦長なヘッドライトがアイコニックな顔立ちを演出。大柄なSUVやピックアップだけでは日本市場には不向きですが、今春に突如として発表されたミッドサイズの「R3」を見ると、日本や欧米市場でも大いに頭角を現せるように思えます。ブランドがワールドワイドに成功し、いつか日本で乗れる日が来ることを期待しましょう。

アマゾンの配送用トラックとして専用開発されたコマーシャルバン

アマゾンの配送用トラックとして専用開発されたコマーシャルバン。10万台ものオーダーを受注したようだが、納車は遅れ気味。写真はラスベガスの住宅街で配送中の様子。

ボディ外板を素材別に色分けしたモックアップ

ボディ外板を素材別に色分けしたモックアップ。多様なスチールを使った仕上げは、ステンレスのテスラ・サイバートラックとは対照的。

リヴィアンのプロダクションモデル第2弾として全米に投入された「R1S」

リヴィアンのプロダクションモデル第2弾として全米に投入された「R1S」。現地のイベントではすでにカスタムされた個体を発見。トレーラーの上には電動バイクのCakeを載せてトーイング。

LAの雰囲気のよい街角で必ず見かけるリヴィアン

テスラほどではないにせよ、LAの雰囲気のよい街角で必ず見かけるリヴィアン。すでにローカルな雰囲気を放ち、馴染んでいる。

神保匠吾

1982年福岡県生まれ。オンラインモーターマガジン「DRIVETHRU」ディレクター。学生時代に乗っていたBMW初代3シリーズ(E21)を電動化し、EVライフを実践中。詳しくはhttps://drivethru.jp

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