2025.03.12
最終更新日:2025.03.12

BYD SEAL|海洋生物の群れにアザラシが加わった!【文化系男子は電気自動車の夢を見るか?Vol.34】

EV

BYD SEAL

BYD SEAL
2024年6月より販売が開始された「シール」。二輪駆動(RWD)モデルと四輪駆動(AWD)モデルがあり、それぞれワングレードで展開される。写真はRWDで航続距離は約640㎞、価格は528万円。「2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー」の10ベストにも選出された。

海洋生物の群れにアザラシが加わった!

 あらためて今、電気自動車を買う意味を考えてみるとどんなことが挙げられるでしょうか。まだまだ日本でEVはオルタナティブな選択肢ですが、サステナブルである点はもちろん、現時点でEVだけを日本展開するブランドの最新テクノロジーに触れられるのも魅力です。2022年に上陸した中国のBYDもその一つ。コンパクトSUVのATTO 3(アットスリー)、コンパクトカーのドルフィンに次いで、早くも国内導入3車種目となるミドルセダンのシールは、デザイン、コストパフォーマンスともにBYD肝入りの一台。街中で見かけることも増えてきました。新車で買うべきEVの候補に必ず入ってくるでしょう。

 われわれも、シールに乗って都内から千葉の海沿いまでドライブに。まず好印象なのは、控えめながらあか抜けた印象をもつエクステリアデザイン。次に、低重心の後輪駆動車がなすスポーティなパフォーマンスです。物理的に着座位置が低いこともあって、高速巡行時は安定しているだけでなく、極めてコンフォタブルな点にも惹かれてしまう。低重心はBYDが特許をもつブレードバッテリーによるもので、床下もフラットになっていることから、見た目以上の車内空間が広がっています。そして、補助金適用で500万円を切ってしまうというコスパが最大の魅力です。

 トータルバランスに優れたクルマですが、海洋生物に由来するネーミングで知られるBYDとあって、日本語でアザラシを意味するシールという車名もかわいらしい。まるで国民的アニメ『サザエさん』の役柄のネーミングみたいで、もうすでに親近感が湧いてきたのではないでしょうか。

有機的なラインやキルティングに上質さを感じるインテリア

有機的なラインやキルティングに上質さを感じるインテリア。ワンタッチで回転するスクリーンは、BYD車お馴染みのギミックだ。

リアシート

リアシートは足元が広々としており、ガラスルーフの開放感も相まって想像以上に快適だ。

Mercedes-Benz G 580 with EQ Technology ⑤

フロントのフードを開けると、もちろんエンジンはなく、フタ付きのラゲッジスペースが現れる。トートバッグであれば収まるくらいのサイズ感。

神保匠吾

オンラインモーターマガジン「DRIVETHRU」ディレクター。初代BMW3シリーズをEV化し、移動式充電機《Mobile SS》を考案、その普及に奮闘中。詳しくはhttps://drivethru.jp

RECOMMENDED