2023.12.07
最終更新日:2024.03.08

BYD DOLPHIN|中国発のコンパクトEVは敵なしか?【文化系男子は電気自動車の夢を見るか?Vol.23】

カーボンニュートラルな環境意識の高まりとともに続々と誕生しているEV。もはや次にクルマを買うならEVしかない? 今回は、日本で発売を開始したBYDのコンパクトEV「ドルフィン」に試乗してみました。

BYD DOLPHIN|中国発のコンパクの画像_1

Vol.23

中国発のコンパクトEVは敵なしか?

BYD DOLPHIN

BYD DOLPHIN_ドルフィン_コンパクトEV_01
 日本でEVがなかなか普及しない理由は、充電インフラの不足やそもそものユーザーの興味関心の問題もありますが、単純にちょうどいいサイズのEVがないことも大きい。現実問題として街で乗りやすいサイズかどうかは重要です。補助金が出るとしてもまだまだ割高。なのにボディが大きく、デザインがやぼったいクルマをあえて選ぶ人はどう考えても多くはない。そんな中、日本で発売を開始したBYDの「ドルフィン」は、まさにちょうどいいサイズのコンパクトEV。大きさはフォルクスワーゲン・ゴルフと同じくらいで、日本独特の立体駐車場の狭い車室も問題なくクリア。航続距離は400キロをゆうに超え、実用性も申し分なし。気になる値段はといえば、ベースグレードが360万円という設定ではあるものの、補助金を使えば300万円を切る価格で購入できてしまうというコスパのよさ!


 さっそく、半日ほど都内で試乗してみました。コンパクトEVとはいっても、床下にバッテリーを敷いている効果もあって、走りには安定感があるし、またスポーツモードで高速巡行を続けても、バッテリーがハイペースで減っていくことはなく好印象。インテリアは、テスラのようなシンプル一徹なものとは対照的に、海洋生物から着想を得たという有機的なラインで囲まれ、一目瞭然な物理スイッチもあってすぐに操作しやすい。デザイン面においては、アウディ出身のヘッドデザイナーが手がけているわけだし、輸入車の多い都内を走らせていても見劣りしません。今後見かける機会がますます増えそうな一台です。


BYD ドルフィン_コンパクトEV_ホイールデザイン
ダイナミックなホイールデザイン。
BYD ドルフィン_コンパクトEV_ドアハンドル
オーシャンエステティックをテーマにデザインしたインテリアの中でも、ドアハンドルの造形は手触りも含めて特徴的で操作しやすい。
BYD ドルフィン_コンパクトEV_給電_CHAdeMOの急速充電や200Vの普通充電に対応
CHAdeMOの急速充電や200Vの普通充電にはもちろん対応。EVパワーステーションがあれば、ドルフィンの電力を給電することもできる。
BYD ドルフィン_コンパクトEV_リアテールランプのデザイン
視認性を高めたリアテールランプのデザイン。
BYD ドルフィン_コンパクトEV_ステアリング
あらゆる操作はステアリングのスイッチでコントロール可能。日本仕様でウィンカーレバーは右側に。
BYD ドルフィン_コンパクトEV_リアシートのスペースは十分に確保
コンパクトEVといってもリアシートのスペースは十分に確保されており、快適そのもの。
BYD ドルフィン_コンパクトEV_タッチスクリーンはボタン一つで90度回転する
タッチスクリーンはボタン一つで90度回転する。
BYD ドルフィン_コンパクトEV_ラゲッジスペース
使い勝手のよいラゲッジスペースは、床下のバッテリーが干渉することなく十分な広さが確保されている。

神保匠吾
1982年福岡県生まれ。オンラインモーターマガジン「DRIVETHRU」ディレクター。学生時代に乗っていたBMW初代3シリーズ(E21)を電動化し、EVライフを実践中。詳しくはhttps://drivethru.jpへ。



Text: Shogo Jimbo

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