UOMO世代の大人は、実際にファミリーカーをどう選び、乗っているのか。結論から言えば、とにかく自由であることがわかった。そして、家族みんながそのクルマ選びに賛同していることが何より素敵だ。子どもたちと、妻と、愛犬と。58組の「家族とクルマの関係」をお届けする。
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山崎 憲さん
HALO magic デザイナー
SAAB 900 TURBO 16S (1991)
■妻、娘(11歳)、息子(7歳)
■所有歴3年
親父が乗っていたサーブのよさを今度は自分の家族と味わえた。
家に初めて黒いサーブ900 カブリオレがやってきたのは、山崎さんがまだ小学生の頃だった。
「親父が900に乗っていて、私が18歳で免許を取って最初に運転したのも親父のクルマでした。湾曲したフロントガラスなど個性的な造形が好きで」
山崎さんは、いつか余裕ができたらもう一度900に乗ろうと心に決めたという。そして2021年2月に20年越しの思いを実らせ、900のセダンを購入した。
「二人目の子が生まれてからは国産のミニバンに乗っていましたがなんか物足りなくて…。900は内装の匂いや音も懐かしいし、親父と同じく私も靴職人なので、雰囲気のあるクルマのほうが仕事にもいい影響が出るかなと」
いくつかの故障を乗り越え、今は好調。仕事に子どもの送り迎え、趣味のサーフィンと、これ一台で賄っている。
山崎さんのターボ16Sは、160馬力を誇る最高性能版。「動力性能は現代でも十分です。ただ3速ATなので高速走行時はエンジンの回転音が大きい(笑)」。
Photos:Kosuke Tamura Yuya Shimahara Tsukasa Nakagawa Mitsuru Nishimura Tomohiro Mazawa