写真で、リモート会議の画面で。嫌でも目に映る、昔よりたるんだ自分の顔。老化に加えて、マスク生活で顔の筋肉を動かしていないのも要因。50歳にしていまだ“たるみ知らず”のエミネムを目指して、顔の筋トレ&スキンケアを始めよう!
ちがう、オマエの顔は20年前のままじゃない!
先輩方は確かにシャープ。“リリック筋”の鍛錬のおかげ!?
KEN THE 390さん/声優・ラッパー
「“ラッパーはたるみ知らず”という説について、先輩方を見渡してみると、確かに年齢に対して若く見える方が多いですね。口まわりを動かすことと顔のたるみの関係性はわかりませんが、難しい早口のラップは反復練習でできるようになることもありますし、ライブの間隔があくと口の動きが鈍ったと感じることもあるので、ラップすることが顔まわりの筋肉の鍛錬になっていることは事実です。完全に無意識ではありましたが、言われてみるとZeebraさんやKREVAさんなどは、ずっと変わらずシャープなので、説としては有力かもしれませんね」
ラッパー、音楽レーベル“DREAM BOY”主宰。近年は、楽曲提供、音楽監督、ラップトレーナーなど、ジャンルを超えたさまざまなプロジェクトを手がける。
マスク生活で使っていない表情筋。意識して動かすことが大事!
村木宏衣さん/エイジングデザイナー
「顔のたるみは大きく分けると頰、ほうれい線、輪郭の3つのパートに分けられます。これらは顔の筋肉である表情筋が衰え、ゆるむことで起こる現象。ラッパーや歌手の皆さんは普段から表情筋をよく動かしているので、確かに顔がたるみにくいかもしれません。もともと日本語は英語よりも口まわりの筋肉を動かさない言語。さらに今はマスクで顔の筋肉を押さえつけているので、口を大きく開けたり口角を上げて笑ったりする機会が減り、表情筋を動かしにくい状況にあります。気づいたときに使わずに固まっている表情筋を意識的にほぐせば、たるみの進行に“待った!”をかけられますよ」
エステティシャンとして活躍する中で「村木式整筋」というメソッドを確立。『10秒で疲れがとれる 奇跡の目元ほぐし』(主婦の友社)など著書多数。
DO!表情筋を指圧&発声で鍛える
エミネムばりの高速リリックは刻めずとも、ふとしたときに行う表情筋ほぐし&トレーニングで、顔のたるみの進行にSTOPを。村木先生監修のメソッドを今日から実践。
覚えておきたい筋肉
ちょい強めの圧で顔コリほぐし。表情筋の奥深くにアプローチ!
「大事なのは、目のまわりの眼輪筋、口のまわりの口輪筋、耳の上の側頭筋の3つ。頰のゆるみには側頭筋から口輪筋をつなぐ筋肉、ほうれい線には眼輪筋と口輪筋をつなぐ筋肉を刺激して。輪郭のたるみには、これらの筋肉をほぐしたうえで、輪郭裏の筋肉をマッサージ。手が滑るクリームは使わず、イタ気持ちいいくらい強めの圧で、筋肉の深層部に働きかけ、滞ったリンパを流しましょう」
頰のゆるみ対策
START!
側頭筋を
持ち上げ!
こめかみを引き上げ、「あ」と「む」を繰り返す
こめかみ横の生え際部分に親指を当て、それ以外の指は後頭部のうなじ部分に固定する。テコの原理をイメージしながら、親指をクイッと引き上げるのが基本。そのうえで、こめかみを引き上げながら「あ」「む」と大きく口を開く。5〜10回繰り返したら、親指の位置を側頭筋に沿って後頭部へとずらし、3カ所程度ほぐす。
ほうれい線の対策
START!
まず頰の
緊張ほぐし
前歯が見える「え」と鼻の下をのばす「お」
小鼻の横、頰骨の下のポイントに、人さし指の第2関節を押し当てる。そのまま目の下まで3〜4段階ほどに分け、上下に指圧を。同じ要領で右の写真のポイントをすべて指圧。ここがほぐれたら、再び同じポイントを人さし指と中指で押さえて、「え」「お」と口元を大きく動かして発声する。これを5〜10回繰り返す。
輪郭のたるみ対策
START!
手をカギ型
にして顎下に!
巻き舌で英語風に「ラァ」から「ロォ」
人さし指の第1関節を曲げてカギ型にしたら、顎の骨から2㎝くらい奥に押し当てる。これを基本のポーズにして、「ラァ」「リィ」「ルゥ」「レェ」「ロォ」と巻き舌で5〜10回英語風に発声。人さし指を押し当てる位置を耳下まで少しずつずらし、左右それぞれ行う。これは二重顎対策にも効果アリ。
おじさん美容、ちがうそうじゃない!
Prop Stylist:Michie Suzuki
Model:Takumi Nishimura
Composition&Text:Sachico Maeno