2024.11.12
最終更新日:2024.11.12

【五感で楽しむ大人の香水】「メゾン クリヴェリ」で新感覚の香りを体験せよ

2022年、日本初上陸を果たした「メゾン クリヴェリ」は「オーロラ」や「火山」での体験や感じ取ったことなど、既成のフレグランスにはない香りをフレグランスで表現するという斬新な試みで人々の心を掴んでいるブランドだ。UOMO2024年12月号「香水フェス」企画にも同ブランドのコレクションが登場し、参加者たちから好評を得た。今回は、その創始者であるティボー・クリヴェリ氏に、インスピレーションソースや「メゾン クリヴェリ」が提案する新感覚な香り体験の可能性について聞いてみた。

ティボー・クリヴェリ

―「香りのないものをフレグランスに落とし込む」という発想に至ったきっかけは何ですか?

皆さんもそうだと思うのですが、ある香りを嗅いだ時の印象は、その周りの色だったり味だったり、触った時の感触だったりの全てが一緒になって作られているのではないでしょうか。更に私は「共感覚」(あるひとつの刺激に対して、通常の感覚だけではなく、同時に異なる種類の感覚も生じる知覚現象)の持ち主なので、何かを触ったり音を聞いたりするとそれをすぐに香りに結び付けることができるんです。他の感覚を香りに翻訳するパレットを持っているというと分かりやすいでしょうか。そういったことがこのブランドの出発点にあります。

私はフランス人ですが、家族のルーツをたどるとルネッサンス時代にイタリアから渡ってきたという歴史があります。その他にもベトナムやレバノン、オーストリアで暮らしていた代もあり、そういう意味で冒険心のある一家で育ちました。その経験も私の共感覚を引き出したきっかけのひとつのように感じています。

メゾン クリヴェリ

―その感覚をフレグランスで表現したいという気持ちはいつごろから芽生えたのでしょうか?

10代のころからフレグランスを作りたいという気持ちは持っていました。それには父の影響も大きくて。父の実家は薬局を営んでおり、彼も薬学部を出たのちにその薬局で化粧品のブランドを立ち上げたんです。このことが私に起業家精神を植え付けたんだと思います。家族曰く、子供のころから私は「こんな香水を作るんだ!」と話していたそうですよ。


―ご自身の武器である「共感覚」や幼い頃から様々な土地を訪れて培ったインスピレーションを、実際にフレグランスに落とし込む際に難しいことはありましたか?

私は、自分で感じたものを香りに翻訳することはできても、調香の技術は持っていません。だから、インスピレーションを実際の成分を組み合わせて香りとして完成させるには科学的技術を持つ調香師の力が不可欠です。自分の中にある香りの経験をより正確に表現するために、その時に感じた嗅覚以外のことも含めてしっかり言葉にして彼らに伝えることに注力しています。

ティボー・クリヴェリ 2

―「メゾン クリヴェリ」のフレグランスにとって、ティボーさんがこれまで訪れたり暮らしたりした土地がひとつの重要なテーマとなっているように感じますが、日本や東京で何か印象的に感じたことはありますか?

例えば、伝統のある明治神宮という場所と新しいカルチャーが生まれる原宿という場所が隣接しているのはとても興味深いことです。同じような例としては上野、浅草と秋葉原など伝統と新しさが共存する場所も挙げられます。クラシックなものに斬新さを加えるという意味では、私がフレグランスで表現したいことに似ていると感じますね。

もし日本をテーマとしてフレグランスを作るとしたら、日本の自然をテーマにするのも面白いかもしれません。紅葉や苔など視覚的に美しいイメージに、ヒノキや紫蘇など香りが良いものをかけあわせてみるなど。

メゾン クリヴェリ 2

―これから日本は寒い季節が到来しますが、そんな時におすすめのフレグランスを教えてください。

例えば「イビスキュス マハジャ エキストレ ド パルファム」はどうでしょう?これは、ジェムストーンのマーケットでハイビスカスティーを飲んだことから生まれた香りです。


―ハイビスカスと聞くと我々は夏を想像します…!

そうですよね! ただ、これにはバニラとレザーのまろやかな香りが加わっているので、フレッシュだけどどこか温かみのある印象なんです。なので寒い冬に、明るさや穏やかさを感じるのにとても向いている香りだと思います。あとは「ウード マラクージャ エキストレ ド パルファム」。これはウードの森林のイメージにパッションフルーツの果実感を組み合わせた香りです。ウードの落ち着いた香りに重ねられたパッションフルーツのエキゾチックな甘さが、これからの季節にしっとりと馴染みそうです。この二つの香りはキャンドルも発売されるので、部屋の中でも楽しめるのがポイント。火を灯すのはもちろん、そのままでもさりげない香りが楽しめるので、置いておくだけで心地よい空間が出来上がりますよ。

香りが過去の記憶を呼び覚ますという感覚は誰もが経験したことがあると思うが、香りでまだ見ぬ景色に思いを馳せるのは、新しい体験なのではないだろうか。「メゾン クリヴェリ」のフレグランスを手に取って、五感で香りを楽しんでみてはどうだろう。

ブルーベル・ジャパン㈱香水・化粧品事業本部
TEL:0120-005-130
URL:https://latelierdesparfums.jp/pages/maison-crivelli

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