男性美容研究家の藤村さんが、愛され続ける定番コスメの魅力を徹底解説。月イチで男性美容の真のベーシックを見つけていきます。
BVLGARI MANY （右）ウッド エッセンス （左）ウッド ネロリ ［香水］
（右）ブルガリ マン ウッド エッセンス オードパルファム 100㎖ ￥13,700・（左）ブルガリ マン ウッド ネロリ オードパルファム 100㎖ ￥13,700／ブルガリ（ブルガリ パルファン事業部 TEL:03-5413-1202）
一流ブランドのほとんどには独自の香水がある。イット・バッグのように世界観を端的に表すのに不可欠だから。
香水はファッションを完成させる最後のワンピースだ。そしてラグジュアリーな世界とも香水は縁が深く、その昔、王侯貴族は時計や宝飾を作らせたようにお抱えの調香師に自分だけの香りを作らせていた。
トップジュエラーのブルガリが「ブルガリ プールオム」をはじめとして、今なおステイタスある男性を魅了し続けているのもうなずける。
昨年発表された「ブルガリ マン ウッド エッセンス」は都会的な〝樹〟の提案。ウッディノートはとかく荘厳になるが、こちらは男らしいのに軽やか。調香師のアルベルト・モリヤスの現代的な感覚が冴え渡る。
またネロリをクローズアップした新作はそこにしなやかさを加えた。ご存じのとおりネロリはフローラルの香料。ただしビターオレンジの花や枝には苦味がありクセもある。平凡な調香師ならもっとソフトな花を選ぶであろうが、あえてネロリにしたのが彼の天才たる所以。
使い分けは男同士で集まるなら洗練された前者。女性がいるなら後者にするといい。ビジネスとオフタイムで分けても。妙なるどちらの香りもあなたをアップデートしてくれる。
GAKU FUJIMURA
男性美容研究家。All Aboutでメンズコスメガイドを務め、テレビ出演や講演、コンサルタントとして活躍。著書に『一流の男はなぜ爪を手入れするのか？』がある。
